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「ノーベルとノーベル賞の話し」

◆先日、ノーベル平和賞に「日本被団協」が選ばれました。正確には日本原水爆被害者団体協議会で終戦11年の1956年に結成されました。原水爆の禁止と被爆者の生活が守られることが主な目的です。被爆者が声を上げ続け、証言し続けてきた一つのしるしとしてこの受賞は記録と記憶に残されていくことです。戦後80年を迎えようとしている現在、被爆者の生の声はこれから聞けなくなっていきます。聖書の証言と同じく、これから受け継がれ、語られ、聞かれていく証言を大切にしていかなければなりません。

◆そのノーベル賞ですが、設立の発端には次のような出来事がありました。スウェーデンに生まれたノーベルは幼い頃からエンジニアの父の影響を受け、よく勉学に励んだそうです。物理や化学に加え5か国語を話せたと言われています。青年期にニトログリセリン研究者と出会い、幾多の研究と実験を重ねてダイナマイトの開発に成功します。岩盤の爆破やトンネルの採掘などインフラ建設に貢献するための発明でした。

◆やがてダイナマイトは戦争の道具として使われるようになります。そして彼の元には巨万の富が入って来るようになりました。しかし、ある日転機が訪れます。ノーベルのお兄さんが泣くなったとき、地元の新聞紙がノーベルが死んだと間違えて「最も瞬時に、最も多くの人を殺すことのできるダイナマイトを発明し、最も巨万の富を得た男、死す」と報じたのです。それを見たノーベルは怒ることなく、自分の生涯について考え始めたそうです。自分が死んだら死の武器商人が死んだと記憶されるのか。それで彼は収入の94%と言われる財産を有価証券に投資してノーベル賞基金とし、物理、化学、医学、文学・平和のために活動している方に分配してほしいと遺書を記します。授賞式は彼の命日12月10日にストックホルムとオスロで行われます。

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