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「二十六聖人痕跡の地、唐津」

◆先週木曜のお出かけエステル会は唐津へ足を延ばしました。昨年来、何度か唐津城には訪れたことがありましたが、今回はほかならぬエステル会の姉妹方をお連れするので入念に下調べをして臨みました。すると、思わぬ歴史が埋まっていました(私が不勉強なだけなのは差し置きましょう)。唐津はかの二十六聖人がたどった地だったのです。国外宣教師6名、日本人修道者(献身者)20名が1597年2月5日に長崎にて殉教しました。その年の1月3日に後ろ手に縛られた彼らが京都を出発し、月末に博多に着きます。その後おそらく加布里か深江の港から唐津の船着き場に到着したのが2月1日とされます( 一連の記録については「日本二十六聖人殉教記」ルイス・フロイス著、結城了悟訳を購入されると良いと思います。聖母文庫)。

◆このとき、唐津に迎えたのは唐津城主である寺沢広高の弟、半三郎です。記録によれば城主であり長崎奉行も務めていた寺沢は1595年にゴメス宣教師から洗礼を受けていましたが、この迫害時に棄教した、あるいは同じキリシタンを処刑するのが耐えられなくて弟の半三郎に実行を命じた、ともされています。半三郎はこれから五日間、二十六聖人と同行し処刑の任に当たっています。

◆当日は、その船着き場があったと「札の辻公園」「千鳥橋」を巡り、二十六聖人を記念する石碑、説明書きのところで祈りをささげました。聖人たちは迫害時にも勇敢で不安や不満をいっさいもらさず、主イエスの信仰のために殉教できることを何よりの名誉としていました。その姿に胸打たれ、各地で彼らを丁寧にもてなす人々が現れました。その唐津では木屋利右衛門という船長(築城の木材や交渉を取り仕切る人)が、その母屋で聖人たちを宿泊させたそうです。諸外国であればこの唐津も相当な聖地扱いされていて当然なのではないかと指摘もあります。教会遠足らしく、信仰者の足跡をたどる恵みにあずかった行程でした。

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